歯科医師の愛用オーラルケア用品まとめ|フロス・歯ブラシ・歯磨き粉を実際に使って紹介

歯科コラム

「オーラルケア用品って種類が多すぎて、結局どれを選べばいいの?」「専門家が自分で使っているものを知りたい」と思ったことはありませんか。

結論から言うと、このページには現役歯科医師の自分が実際に使ってきた、または自信を持って勧めているオーラルケア用品だけを集めました(いま使っているもの・以前使ってよかったもの・診療室で患者さんに勧めているものを紹介します)。ランキングでも、人気商品の寄せ集めでもありません。毎日のケアの流れに沿って、フロス・歯ブラシ(手磨き・電動)・歯磨き粉・仕上げの洗口液の順に紹介します。

それぞれの詳しいレビュー記事へのリンクも用意したので、気になったものから読んでみてください。

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この記事のルール:自分で使ったもの・自信を持って勧められるものだけ

このページで紹介するのは、自分が実際に使ってきたもの、または診療室で自信を持って勧めているものだけです。選んだ基準は次の3つです。

  • 自分で使って、良さも欠点も体感していること(または、患者さんに勧めて反応を確かめてきたこと。欠点もそのまま書きます)
  • 毎日続けられること(高性能でも続かない道具はセルフケアに向きません)
  • 診療室で患者さんにすすめられること(家族や患者さんに聞かれたら答える内容と同じです)

話題だからというだけで、使ったことも勧めたこともない商品を並べることはしません。そのぶん、載っているものには全部理由があります。

歯科医師の毎日のオーラルケア、全体の流れ

自分の毎日のケアは、夜が「①フロス → ②歯ブラシ+歯磨き粉」の順番、朝は電動歯ブラシで磨くシンプルな流れです。特別なことはしていません。道具を自分に合うものに固定して、毎日同じ流れを繰り返すだけです。

  • ステップ①:フロアフロス(フロス)で、先に歯と歯の間をケア(夜の1回)
  • ステップ②:歯ブラシ+歯磨き粉(目的別に使い分け)で全体を磨く。朝は電動のハイドロソニックイージー、夜はテペの手磨き
  • 仕上げの選択肢:洗口液(自分が以前使っていたのはハビットプロ)

フロスを先に使うのは、フロスを先に使ってから歯みがきをするほうが、歯間のプラーク減少などの面で有利だったという研究報告があるためです。ただし、いちばん大切なのは順番よりも、毎日続けて歯と歯の間を清掃することです。自分もこの順番に落ち着いています。順番の詳しい話はデンタルフロスの選び方で解説しています。

紹介する8アイテムを、ケアの流れ順に一覧にまとめました。「いま使っているもの」と「以前使っていたもの」も分けて示しています。

アイテム商品名位置づけ向いている人
フロスフロアフロス現在の愛用品歯ぐきへの当たりを重視したい人
歯ブラシTePe セレクトコンパクト ソフト現在のメイン(夜)手磨きでしっかり磨きたい人
電動歯ブラシハイドロソニックイージー現在のメイン(朝)時間のない朝も電動でしっかり磨きたい人
歯磨き粉ルシェロ 歯みがきペースト ホワイト現在使用中(週末)着色(ステイン)ケアをしたい人
歯磨き粉チェックアップスタンダード現在使用中(朝)むし歯予防を毎日の基本にしたい人
歯磨き粉システマSP-TジェルPlus現在使用中(夜)歯ぐき・歯周病予防が気になる人
歯磨き粉アパガードリナメル現在使用中(週末)歯面のツルツル感を保ちたい人
洗口液モンダミン ハビットプロ以前使用・患者さんに推奨仕上げの補助を足したい人
しょう

いろいろ試してきて思うのは、高機能な道具より「毎日続けられる道具」がいちばん大切ということ。ここで紹介するのは、自分が使い比べた末に落ち着いた顔ぶれだよ。

フロス:夜のケアの最初はフロアフロス

夜のケアの最初は、オーラルケアのフロアフロスから始めます。フロスは1日1回、夜に使っています。384本の繊維がフワッと広がって、使ったあとに汚れが取れた実感があるのに、自分の使用感としては歯ぐきへの当たりもやさしく感じます。歯ぐきのケアを重視する方に、まずおすすめしたい1本です。詳しくはフロアフロスのレビューにまとめています。

しょう

フロスのなかでフロアフロスだけは、家に切らさずストックしてあるんだ。250mのボトルを洗面台に置いて、なくなりそうになったら詰め替えを買い足す。この流れがすっかり習慣になってるよ。個人的には、できれば全員に使ってほしいと思っているくらいだよ。

ロールタイプが初めての方は

ロールタイプ(指巻き)のフロスに慣れていない方は、すべりの良いルシェロフロス ミントワックスから始めるのもおすすめです。「入門はルシェロ→慣れたらフロアフロス」の順番がいいかもしれません。

歯ブラシ:夜のメインはテペ「セレクトコンパクト ソフト」

夜は、フロスのあとにTePe(テペ)セレクトコンパクト ソフトで全体を磨きます。スウェーデン生まれの歯ブラシで、やわらかすぎず、ほどよいコシのある磨き心地。磨いたあと歯がツルッとするのが気に入っていて、いくつも使い比べた末、手磨きはほぼテペ一本に落ち着きました。詳しくはテペのレビューにまとめています。

目的別のもう1本

  • 価格を抑えつつしっかり磨きたいタフト24(コスパ重視の定番)
  • 口が小さめの方・女性ルシェロP-20 ピセラ(歯間の入り口に毛先が届く感覚)
  • 口が小さく奥歯に届きにくい方バトラーBケア(2.5mmの超薄型ヘッド。自分には合いませんでしたが、合う人には刺さる1本)

ここまで「向いている人」を挙げてきましたが、診療では、同じ商品を全員にすすめるわけではありません。歯間が狭い方には通しやすさを、歯ぐきが弱い方には当たりのやさしさを、被せ物やブリッジが多い方には清掃しやすい形を重視して選びます。道具選びは、口の状態を見てはじめて決まります。

電動歯ブラシ:時間のない朝はハイドロソニックイージー

朝は、クラプロックスの電動歯ブラシ「ハイドロソニックイージー」で磨いています。力を入れる必要がなく、毛先を歯面に沿わせて動かしていくだけ。ヘッドに角度がついているおかげで奥歯や前歯の裏にも当てやすく、本体が軽いので手が疲れません。それでいて、磨き終わりの歯のツルツル感はしっかりあります。詳しくはハイドロソニックイージーのレビューにまとめています。

しょう

朝はチェックアップスタンダードとセットで使ってるんだ。低発泡で泡があふれにくいから、電動との相性がいいと感じてるよ。

歯磨き粉:目的別に4本を使い分け

歯磨き粉は、GCのルシェロ 歯みがきペースト ホワイトを2〜3年使っています。最近は虫歯予防・歯周病予防の歯磨き粉と併用していて、ルシェロホワイトは週末の着色ケア担当です。磨き上がりのツルツル感が気に入っているポイント。コーヒーやお茶の着色(ステイン)を落として、本来の歯の色に近づけるタイプの歯磨き粉です。歯そのものを漂白するホワイトニングとは異なります。磨き心地が気に入っていて、着色ケアとして使い続けています。詳しくはルシェロホワイトのレビューへ。自分の黄ばみが着色由来かどうかの見分け方は、歯の黄ばみの原因と落とし方で解説しています。

ほかに使い分けている3本(朝・夜・週末)

歯磨き粉はルシェロホワイト1本ではなく、目的別に計4本を使い分けています。残りの3本は次のとおりです。くわしい使用感はそれぞれのレビュー記事で紹介しています。

  • 朝(虫歯予防)チェックアップスタンダード。フッ素1450ppm・泡立ちひかえめで、泡に邪魔されず磨けます。朝は電動(ハイドロソニックイージー)との組み合わせです。
  • 夜(歯周病予防)システマSP-TジェルPlus。研磨剤無配合のジェルで、歯ぐきをケアしながら磨けます。この粘性が絶妙です。
  • 週末(エナメルケア)アパガードリナメル。歯の表面をなめらかに整える設計で、ルシェロホワイトと同じ週末枠です。

使い分けの考え方や選ぶときの判断軸は、歯磨き粉の選び方の記事にまとめています。

なお、子ども用の歯磨き粉については子どもの歯磨き粉の選び方で別にまとめています。

仕上げの洗口液:モンダミン ハビットプロ(以前の愛用品)

いまの毎日のルーティンには入れていませんが、仕上げの洗口液として気に入って使っていたのが、アース製薬のモンダミン ハビットプロです。歯科医院向けのモンダミンで、歯ぐきをケアする3つの薬用成分と、アルコールタイプが苦手な方でも使いやすいノンアルコール処方が特長。いまも診療室で患者さんにすすめている1本です。洗口液は歯みがきやフロスの代わりにはなりませんが、仕上げの補助として取り入れると口の中がすっきり整います。詳しくはハビットプロのレビューへ。

洗口液そのものの選び方は、洗口液の選び方にまとめました。

しょう

使っていた頃は、夜のケアの仕上げがお決まりだったよ。フロスと歯ブラシで汚れを落として、最後にクチュクチュ。ノンアルコールで刺激が少ないから、いまも患者さんにすすめやすいんだ。

よくある質問(FAQ)

Q. 何からそろえればいいですか?
A. まずは自分に合う歯ブラシ1本からで十分です。次に足すならデンタルフロス。この2つで毎日のプラーク(歯垢)対策の土台ができます。

Q. 全部そろえないとダメですか?
A. 全部は必要ありません。基本は歯ブラシ+フロスの2つ。歯磨き粉は目的(着色ケアやむし歯予防)に合わせて、洗口液は仕上げの補助として、必要に応じて足していきましょう。

Q. フロスと歯みがき、どちらが先ですか?
A. どちらでもかまわないとされていますが、フロスを先に使うほうが歯間のプラーク減少などの面で有利だったという研究報告があります。自分もフロス→歯みがきの順です。

Q. 電動歯ブラシは使わないのですか?
A. 使っています。朝は電動のハイドロソニックイージー、夜は手磨き(テペ)の併用です。電動を検討している方は電動歯ブラシの選び方を参考にしてください。

Q. 市販の安いものではダメですか?
A. ダメではありません。自分の口に合っていて適切に使えていれば、市販品でも十分なセルフケアにつながります。このページは「歯科医師が実際に使ってきたもの・患者さんに勧められるもの」の紹介であって、市販品を否定するものではありません。

Q. 同じものを使えば、自分にも合いますか?
A. 道具の合う・合わないは、口の大きさ・歯並び・歯ぐきの状態で変わります。各レビュー記事に「合う人・合わない人」を書いているので、そちらを参考にしつつ、迷ったら歯科医院で相談してください。

Q. 歯ブラシはどれくらいで交換すればいいですか?
A. 1か月を目安に交換しましょう。毛先が広がってきたら、1か月たっていなくても交換のサインです。毛先が開いた歯ブラシは、汚れを落とす力が落ちてしまいます。

Q. 歯科専売品と市販品は何が違いますか?
A. 大きな違いは「販売ルート」です。歯科専売品は歯科医院や専門店を中心に扱われ、毛のかたさやヘッドの大きさなど、選択肢が豊富なものが多くあります。市販品でも自分に合っていれば十分ですが、選択肢の幅を広げたいときは専売品も候補になります。

Q. 洗口液だけで虫歯や歯周病は予防できますか?
A. 洗口液だけでは不十分です。虫歯や歯周病の予防の基本は、歯ブラシと歯間清掃(フロス・歯間ブラシ)で歯垢(プラーク/細菌のかたまり)を物理的に落とすことです。洗口液は、そのうえでの仕上げの補助として使いましょう。

まとめ

紹介したのは、フロス=フロアフロス、歯ブラシ=テペ(夜)とハイドロソニックイージー(朝)、歯磨き粉=ルシェロホワイト・チェックアップスタンダード・SP-Tジェル・リナメル、そして以前の仕上げ役=ハビットプロという、自分が実際に使っていたり使ってきた顔ぶれです。どれも「毎日続けられること」を基準に落ち着いた道具たちなので、道具選びに迷ったときの出発点にしてみてください。

ただし、いちばん大切なのは道具そのものより「自分の口に合っているか」です。歯ぐきの状態や磨き方も含めて、かかりつけの歯科医院で一度見てもらうと、道具選びはぐっと確実になります。

参考文献・出典

  • 【メーカー】TePe(クロスフィールド)/株式会社ジーシー(GC)/株式会社オーラルケア/アース製薬/クラプロックス 各製品情報ページ(詳細は各レビュー記事の出典を参照)
  • 【研究論文】Mazhari F, et al. Journal of Periodontology. 2018;89:824-832.(フロス→歯みがきの順序に関する報告)

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