ホワイトニングの後戻りはいつから?効果が続く期間と白さを保つ方法

症状・お悩み

せっかくホワイトニングをしても、いつかは色が戻ってしまう。そう聞くと「じゃあ、やる意味はあるの?」と迷いますよね。調べても「3か月」「1年」「2〜3年」とバラバラで、余計に不安になった方も多いと思います。

結論からお伝えすると、後戻りは避けられませんが、戻り方には順番があり、遅らせる方法もあります

この記事では現役の歯科医師として、学会の指針をもとに「いつから・なぜ戻るのか」「白さを保つために何ができるのか」を整理します。方法そのものを知りたい方はホワイトニングの種類と流れの解説記事もあわせてご覧ください。

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  1. ホワイトニングの後戻りとは?結論、戻り方には2段階ある
    1. まず終了後2週間で多少戻り、その後はゆるやかに明度が下がる
    2. 「完全に元どおり」になるとは限らない
  2. ホワイトニングの効果はどれくらい続く?
    1. 「オフィスは〇か月」という数字を、当てにしすぎないほうがいい理由
    2. 持続期間を左右する5つの要因
  3. 白さが落ちて見えるのはなぜ?後戻りと着色は別もの
    1. ①ホワイトニング後の色調変化(本来の意味での後戻り)
    2. ②飲食物と喫煙による表面の着色
    3. ③加齢による歯そのものの色の変化
    4. 自分では見分けにくいので、まずクリーニングから
  4. 種類によって後戻りしやすさは違う?
    1. ホームはゆっくり白くする分、後戻りが少ないとされる
    2. 神経のない歯(ウォーキングブリーチ)にも後戻りはある
  5. 後戻りを遅らせるには?今日からできる5つの対策
    1. ①施術後24〜48時間は、色の濃い飲食物と酸性の飲食物を控える
    2. ②喫煙を控える
    3. ③飲んだあとに水をひと口。だらだら飲まない
    4. ④着色ケア用の歯磨き粉を毎日のケアに組み込む
    5. ⑤数か月に一度、歯科医院で歯の清掃を受ける
  6. 白さが落ちてきたらどうする?タッチアップという選択肢
    1. 受けるタイミングの考え方
    2. 「通い続けないといけない」わけではない
  7. ホワイトニングの後戻りに関するよくある質問(FAQ)
  8. まとめ:後戻りは「失敗」ではなく、前提として付き合うもの
  9. 参考文献・出典

ホワイトニングの後戻りとは?結論、戻り方には2段階ある

ホワイトニングの後戻りが進む流れを、施術直後から年単位まで4段階の時間軸で示した図

ホワイトニングの後戻りとは、白くなった歯の色が、時間とともに元の色へ近づいていくことです。そして戻り方は一定ではなく、「終了後しばらくの間に多少戻り、その後は比較的安定する」という2段階で進むとされています。

後戻りは、処置の失敗でも歯が傷んだサインでもありません。日本歯科審美学会の指針でも、患者さんに必ず説明すべき項目のひとつとして「効果の持続性・後戻り」が挙げられています。

まず終了後2週間で多少戻り、その後はゆるやかに明度が下がる

同じ指針では、ホワイトニング終了後の2週間の間に多少の後戻りがあり、その後は比較的安定すると説明することが求められています。そして、それ以降は時間の経過とともに明るさが徐々に低下していきます。時期ごとに整理すると、次のようになります。

時期歯の状態この時期にすること
施術直後〜約1時間歯の表面の保護膜(ペリクル)が一時的に取り除かれている酸性の飲み物と色の濃い飲食物、喫煙を特に避ける
施術後24〜48時間着色に注意が必要な時期色の濃い飲食物と酸性の飲食物を控えるよう案内されている
終了後〜2週間多少の後戻りが起こるこの時期を過ぎてから仕上がりを判断する
2週間以降比較的安定する毎日のセルフケアを続ける
数か月〜年単位明るさが徐々に低下していく定期的な清掃、必要に応じて再ホワイトニング
出典:日本歯科審美学会「歯のホワイトニング処置の患者への説明と同意に関する指針」、日本歯科医師会 テーマパーク8020「ホワイトニング」をもとに作成

ここで大事なのは、白くなった直後の色が、そのまま続く色ではないということです。施術直後にいちばん白く見えるのは自然なことなので、2週間ほど経ってからの色を「自分の仕上がり」と考えておくと、がっかりしにくくなります。

「完全に元どおり」になるとは限らない

後戻りは進みますが、施術前とまったく同じ色に戻ると決まっているわけではありません。どこまで・どのくらいの速さで戻るかには個人差が大きく、事前の予測は難しいとされています。

ホワイトニングの効果はどれくらい続く?

ホワイトニングの持続期間に個人差があることを、長さの違う3本のバーで示したイラスト

結論からいうと、持続期間を「何か月」と言い切ることはできません。学会の指針にも、効果の程度や持続期間は個人差が大きく予測が困難であると明記されています。白さがどれだけ持つかは複数の条件が重なって決まるうえ、「落ちてきた」と感じるタイミングも本人の感じ方によって変わるためです。

「オフィスは〇か月」という数字を、当てにしすぎないほうがいい理由

インターネットでは「オフィスホワイトニングは3〜6か月、ホームホワイトニングは6か月〜1年」といった数字をよく見かけます。ただ、これらの数字は根拠が示されていないことがほとんどで、サイトによって内容も食い違っています。同じ検索結果の中に「オフィスは2〜3年」と書かれた記事が並ぶこともあります。

公的機関や学会の資料にも、種類別の持続期間を数字で示したものは見当たりません。「その通りにならなかった=失敗」ではないことは知っておいてください。

持続期間を左右する5つの要因

指針では、後戻りの程度や持続期間に個人差が出る要因として、次の5つが挙げられています。

  • 変色の原因:加齢によるものか、着色によるものかなど
  • 変色の程度:もともとの色がどれくらい濃かったか
  • 歯質の状態:エナメル質の厚みや状態
  • 生活習慣:コーヒー・お茶・赤ワインなどの摂取頻度、喫煙の有無
  • セルフケアの状況:毎日の歯磨きや清掃の質

この5つのうち、日常生活の中で見直しやすいのが、生活習慣とセルフケアです。白さを長持ちさせたい場合の、現実的な打ち手はここになります。

しょう
しょう

「白さはどれくらい持ちますか」は、いちばん気になるところだと思う。でも正直なところ、始める前に言い切れるものじゃないんだ。だから自分は、「何か月もちますか」より「落ちてきたときにどうするか」を先に聞いておくのをおすすめしたい。そのほうが、あとでがっかりしにくいからね。

白さが落ちて見えるのはなぜ?後戻りと着色は別もの

白さが落ちて見える3つの理由(後戻り・表面の着色・加齢による変化)を並べて比べた図

白さが落ちて見える理由は1つではありません。①ホワイトニング後の色調変化(本来の意味での後戻り)、②飲食物や喫煙による表面の着色、③加齢による歯そのものの色の変化。この3つは、原因も対処法も違います。

種類何が起きているか主な対処法
①後戻り漂白で明るくなった歯の色が、時間とともに元へ近づく再ホワイトニング(タッチアップ)
②表面の着色(ステイン)飲食物や喫煙の色素が歯の表面につく歯科医院のクリーニング、着色ケア用の歯磨き粉
③加齢による変化象牙質の色が濃くなり、エナメル質が薄くなる歯磨きでは戻せない。漂白との相性は良いとされる
(参考)詰め物・被せ物との色差人工物は漂白されず、天然の歯だけ色が変わる気になる場合は交換を相談
白さが落ちて見える原因の整理

①ホワイトニング後の色調変化(本来の意味での後戻り)

漂白によって明るくなった歯の色そのものが、時間とともに元へ近づいていく変化です。終了後2週間の間に多少起こり、その後は比較的安定し、以降はゆるやかに明るさが低下していきます。

②飲食物と喫煙による表面の着色

コーヒー、紅茶、緑茶、赤ワイン、カレー、しょうゆなど色の濃い飲食物は、日々の生活の中で歯の表面に着色をつけていきます。これは白くした歯にも同じように起こります。なかでも喫煙は、後戻りが早く起こる最も大きな原因のひとつとして学会の指針で名指しされています。

また、歯の表面はペリクル(獲得被膜)という薄い膜におおわれていますが、ホワイトニングの薬剤はこの膜を一時的に取り除きます。そのため施術の直後は色素が沈着しやすく、酸にも弱い状態になります。この膜は唾液が触れることで少しずつ再生し、日本歯科医師会の解説では漂白後の1時間程度は特に注意が必要とされています。

③加齢による歯そのものの色の変化

歯は年齢を重ねるにつれて内側の象牙質の色が濃くなり、外側のエナメル質は薄くなっていきます。その結果、歯全体がやや黄色みを帯びて見えるようになります。これは着色とは別の変化で、歯磨きでは戻せません。詳しくは歯の黄ばみの原因と落とし方で解説しています。

自分では見分けにくいので、まずクリーニングから

白さが落ちてきたと感じても、その正体が後戻りとは限りません。表面に着色が乗っているだけなら、歯科医院のクリーニングで落とせることがあります。この場合、再ホワイトニングをしなくても印象は変わります。自分では見分けにくいため、まずは歯石取り(クリーニング)で表面の汚れを落としてから、あらためて色を確認するのがおすすめです。

種類によって後戻りしやすさは違う?

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの白さの進み方の違いを比べた図

ホームホワイトニングのほうが後戻りは少ないとされていますが、「戻らない方法」があるわけではありません。どの方法にも後戻りはあります。

ホームはゆっくり白くする分、後戻りが少ないとされる

ホームホワイトニングは低濃度の薬剤を長い時間かけて作用させるため、変化はゆるやかですが、オフィスホワイトニングに比べて後戻りが少ないとされています。一方でオフィスホワイトニングは短期間で変化を実感しやすい反面、効果や後戻りの個人差が大きいとされています。

ただし、後戻りのしにくさだけで選ぶと失敗しやすくなります。ホームホワイトニングは毎日マウスピースを装着し続ける必要があるため、続けられなければ、そもそも白くなりません。生活リズムに合うかどうかも、あわせて考えてください。

しょう
しょう

方法を選ぶとき、「後戻りしにくいのはどっちですか」と聞かれることがある。気持ちはよく分かるんだけど、そこだけで決めるのはおすすめしないんだ。続けられるかどうかのほうが、結果には効いてくるからね。自分の生活に合う方法を選ぶのがいいと思うよ。

神経のない歯(ウォーキングブリーチ)にも後戻りはある

神経を取った歯の内側から漂白するウォーキングブリーチも例外ではなく、時間の経過とともに色は戻ります。1本だけ色が違う歯の場合は周りとの差が目立ちやすいため、経過を見てもらう前提で考えておくと安心です。

後戻りを遅らせるには?今日からできる5つの対策

ホワイトニングの後戻りを遅らせる5つの対策をアイコンで示した図

後戻りを完全に止めることはできませんが、遅らせることはできます。指針でも、後戻りの防止にはセルフケアと定期的な清掃が重要だとされています。今日から実行できるものを5つ挙げます。

①施術後24〜48時間は、色の濃い飲食物と酸性の飲食物を控える

もっとも効果が期待できるのが、この最初の1〜2日です。指針では、ホワイトニング終了後24〜48時間は、コーヒーやカレーなど色の濃い飲食物と、柑橘類や炭酸飲料などの酸性の飲食物を避けるよう説明することとされています。

避けたい食品の具体的なリストや、この期間に食べていいもの、うっかり食べてしまったときの対処法は、ホワイトニング後の食事制限は何日?でくわしくまとめています。

②喫煙を控える

タバコのヤニは強い着色物質で、指針でも後戻りが早く起こる最も大きな原因のひとつとされています。指針では、ホワイトニング中だけでなく終了後も喫煙を避けるよう案内されています。

③飲んだあとに水をひと口。だらだら飲まない

コーヒーやお茶をやめる必要はありません。飲んだあとに水をひと口飲む、長時間かけてだらだら飲まない。この工夫だけでも着色のつき方は変わります。

④着色ケア用の歯磨き粉を毎日のケアに組み込む

市販の歯磨き粉に歯を漂白する力はありませんが、表面についた着色を落として、白さを保ちやすくする働きは期待できます。ホワイトニング後の維持には、この「つきかけの着色を早めに落とす」という考え方が向いています。自分が実際に使っているものはルシェロホワイトのレビュー記事で紹介しています。ただし、強くこすると歯や歯ぐきを傷めるため、やさしく磨くことが前提です。

⑤数か月に一度、歯科医院で歯の清掃を受ける

指針では、後戻りの防止に数か月に一度のメインテナンスが重要とされています。自分では落としきれない着色や歯石をプロが落とすことで、白さを保ちやすくなるうえ、虫歯や歯周病のチェックも同時にできます。定期検診のタイミングにあわせるのが現実的です。

しょう
しょう

5つ挙げたけど、全部いっぺんにやろうとしなくていいよ。取り入れやすいのは「飲んだあとに水をひと口」かな。コーヒーを我慢するのはつらいけど、これなら今日からできるよね。無理なく続けられるものを選ぶのが大事なんだ。

白さが落ちてきたらどうする?タッチアップという選択肢

タッチアップ(再ホワイトニング)で白さを補う前と後を比べた図

タッチアップとは、後戻りしてきた白さを補うために行う、追加のホワイトニングのことです。指針では、後戻りしても再度ホワイトニングを行えば比較的簡単に白さが戻るとされています。

受けるタイミングの考え方

決まった間隔はありません。気になり始めた段階で相談すると、今の色や歯の状態に応じた方法を検討できます。時期は自己判断せず、担当の歯科医師に診てもらったうえで決めてください。なお、ホームホワイトニングを受けた方は使っていたマウスピースを保管しておいてください。変形や破損がなければ、そのままタッチアップに使える場合があります。

タッチアップでも一時的に歯がしみることがあります。多くは一時的とされていますが、我慢せず歯科医師に伝えてください。詳しくはホワイトニングでしみるときの対処法の記事で解説しています。

「通い続けないといけない」わけではない

メインテナンスやタッチアップを続けるかどうかは、患者さん自身が自由に選べます。指針にも、継続は患者の自由な選択に委ねられている点を明確に説明することが望ましいと書かれています。「続けないと意味がない」と強く勧められて迷ったときは、いったん持ち帰って考えて構いません。

費用は歯科医院ごとに異なるため、最初のカウンセリングの段階で、追加処置やメインテナンスの費用まで確認しておくと安心です。費用面を重視して探す場合は、ホワイトニングに特化したサービスを選ぶ方法もあります。たとえばスターホワイトニングは、歯科医師の事前診断を受けたうえで国家資格を持つスタッフが施術を行うサービスで、料金は上下16〜20本の一括で、LEDライト1回照射が2,950円(税込)です。健康保険の対象外の自由診療で、一時的に歯がしみることがあります。また公式サイトには、使用する医療機器の一部が国内で未承認のものであることや、重大な健康被害が起きた場合に国の救済制度の対象外となることが記載されています。申し込む前に内容を確認してください。

しょう
しょう

「戻ってきた=失敗だった」と落ち込む必要はないよ。後戻りは最初から起こる前提のもので、そのために足す方法もちゃんと用意されているんだ。大事なのは、戻ったときに相談できる歯科医院を持っておくこと。そこまで含めてホワイトニングだと考えてほしいな。

ホワイトニングの後戻りに関するよくある質問(FAQ)

Q. 後戻りはいつから始まりますか?
A. ホワイトニングを終えたあとの2週間の間に、多少の後戻りが起こるとされています。その後は比較的安定し、それ以降は時間の経過とともに明るさが徐々に低下していきます。

Q. 後戻りしない方法はありますか?
A. ありません。どの方法を選んでも後戻りは起こります。ただし、着色しやすい飲食物や喫煙を控え、セルフケアと定期的な清掃を続けることで遅らせることは期待できます。

Q. コーヒーはもう飲めないのでしょうか?
A. やめる必要はありません。施術後24〜48時間は控えたほうがよいとされていますが、その後は飲んだあとに水をひと口飲む、だらだら飲まないといった工夫で付き合えます。

Q. 後戻りは、歯が傷んだサインですか?
A. 違います。後戻りはホワイトニングにもともと起こる変化です。歯科医師の診断と指示のもとで低濃度の薬剤を適切に使うホームホワイトニングについては、歯質へのダメージを過度に心配する必要はないとされています。ただし、一時的にしみることはあります。

Q. タッチアップは何か月おきに受ければいいですか?
A. 決まった間隔はありません。色の戻り方には個人差があるため、気になってきた段階で歯科医院に相談し、状態を診てもらったうえで時期を決めてください。

Q. 詰め物や被せ物も一緒に後戻りしますか?
A. 詰め物や被せ物はホワイトニングで白くならないため、漂白による後戻りも起こりません。ただし表面に着色はつきます。天然の歯だけが後戻りしていくと、色の差が目立ってくることがあります。

まとめ:後戻りは「失敗」ではなく、前提として付き合うもの

歯科医師が患者にホワイトニングの後戻りと白さの保ち方を説明しているイラスト
  • 後戻りは、終了後2週間の間に多少起こり、その後は比較的安定するとされている
  • 持続期間は個人差が大きく、学会の指針でも「予測が困難」とされている
  • ネット上の「〇か月」という数字は、根拠が示されていないことが多い
  • 自分で変えられるのは、生活習慣とセルフケアの2つ
  • 白さが落ちてきたら、クリーニングかタッチアップという選択肢がある
  • 続けるかどうかは自分で選んでよい

後戻りがあると聞くと残念に感じるかもしれませんが、それは最初から想定されている変化です。大切なのは、戻ってきたときに相談できる歯科医院を持っておくことだと思います。白さの変化が気になってきたら、まずはお近くの歯科医院で相談してみてください。それが着色なのか後戻りなのかを見分けるところから、次の一手が決まります。

参考文献・出典

症状・お悩み
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この記事を書いた人
しょう

現役歯科医師(臨床経験10年以上)。むし歯・歯周病の治療から、ジルコニア・セラミックなど自費の補綴治療まで幅広く診療しています。「もっと早く知っていれば」を減らせるよう、診療室で患者さんに話すような内容を、臨床経験と公的機関・学会の情報をもとにわかりやすく発信しています。

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