みなさん、歯の保険診療と自費診療についてある程度把握していますか?
歯の治療の多くは保険と保険外(自費)が選べるようになっています。これはどちらが正しいというものではなく、それぞれ良いところと悪いところがあるので、最終的には自分の優先順位で決められるようになると後から後悔する事が減るんじゃないかなと思います。
そんな人が増えてくれたら嬉しいです。
今回は主に材料(被せものなど)の保険と自費の違いについて詳しく書いていくよ
保険診療と自費診療
みなさんは今まで歯の治療に行って、保険と自費について説明を受けたことはありますか?
聞いたことないよ
結構そういう方も多いんだよね
病院によって多少違いはあると思いますが、基本的に多くの病院では保険と自費が選べます。
- 保険と自費が選べるなんて聞いたこともない
- 自分の口の中にどんな材料(被せもの)が入っているか分からない
- どんな治し方をしたのか分からない
- 自費の材料があるなら、そっちにしたかった
- 自費を無理やり勧められた
本当に色々な声を聞きます。本来は歯医者さんがしっかりそれぞれのメリットとデメリットを説明して、患者さんはそれを把握し、お互いが納得して治療していくのが良い形だと思いますが、なかなか現実問題上手くいかないことも多いようです。
なので、最低限この記事でみなさんには保険と自費の良いところや悪いところ、考え方などを何となくでも理解してもらい、今後治療する際の助けになればと思います。
知識が0か1かで全然違ってくると思うよ
保険
国が指定した治療法、材料などを用いて治療を行います。
健康保険に加入していれば、決められた自己負担割合(大体3割)の金額で治療を受けることができます。10000円の治療なら3000円を自己負担し、残りの7000円は国が負担してくれるイメージでしょうか。
よく考えたら、すごくありがたい制度だよね
しかし、物事にはメリットとデメリットがあります。これだけ安く治療が受けられるということは…それを少し考えてみてほしいなと思います。
保険のメリット
- 値段が安い(大体3割負担)
他にはないの?
正直思いつかないかな…
メリットかどうかは微妙ですが、どんなに腕の良いドクターでもどんなに腕の悪いドクターでも、保険の点数(つまり値段)は一緒というところでしょうか。
保険のデメリット
- 材料が自費のものより劣化しやすい(銀歯やプラスチック)
- 2次虫歯が多い(隙間が生じやすい)→将来被せ物のやりかえが多い
- 見た目が自費に劣る
- 接着剤も自費に劣る
簡単に言えば、安いんだけど将来やりかえがものすごく多いということです。
感覚的には6〜7割くらいはやり直しの治療じゃないかな
保険で治したらすぐダメになるの?
もちろん保険の材料を使ったからといって、すぐにダメになるわけではないです。
しかし、口の中は基本的には何十年単位で使っていくものですよね。
口の中の環境は過酷そのものです。日々色々なものを噛む力がかかったり、熱いものや冷たいものを飲んだり、唾液(唾)によって常に湿っています。
そんな中に普通の金属やプラスチックを放置していたらどうなると思いますか?
- 錆びる
- 歪む(たわむ)
- 変色する
それが「劣化」です。
どんなに丁寧に虫歯を取り除いて銀歯やプラスチックを詰めたとしても、材料自体の経年劣化は防ぎようがないです。
そして将来かぶせ物と歯の隙間から虫歯になってやりかえればやりかえるほど歯を削るので、いずれ残っている歯が少なくなり、最終的には抜歯になり、歯が失われていくのです。
特に神経をとって銀歯を入れている歯は要注意だよ
神経をとっているということはその歯は虫歯になっていても痛みは感じることができません。つまり気付きにくいのです。
気付いた時には手遅れで、痛くはないけど抜歯になってしまう場合がかなりあるよ
これが保険の長期的な最大のデメリットだと思っています。
自費
いわゆる保険外の治療で、健康保険が適用されない歯科診療です。
保険は国から様々な制約がありますが、自費は治療法や素材に制限がないので、高品質な材料なども自由に使うことができます。そのかわり費用は全額自己負担となります。歯医者の中には自費のみを扱っているところもあります。
1つ言えるのは、自費で扱う材料(セラミック、ジルコニア、ゴールドなど)は保険の材料(銀歯、プラスチック)よりはるかに劣化が少なく優れているという点です。
自費にあまりいいイメージがないんだけど…
多分それは自費にボッタクリのイメージがあるからじゃないかな
自費診療は病院ごとに好きなように価格設定ができます。故に、病院によってはかなり高い価格設定にしていたりするところもあるかもしれません。また相場より明らかに安すぎる場合も、その理由は疑ってみた方がいいと思います。
相場を知り適切な価格を把握しておけば、とりあえず大丈夫かな
目安としては部分的な被せもので5〜6万円、全体的な被せもので10〜15万円くらいが相場になるかと思います。
自費のメリット
- 劣化の少ない優れた材料を使うことができる(セラミック、ジルコニア、ゴールドなど)
- 2次虫歯になりずらい(隙間が生じにくい)→将来被せ物のやりかえが少ない
- 見た目が綺麗(セラミック、ジルコニア)
- 強度が高い
- 接着剤が強い
自費のデメリット
- 費用がかかる
- セラミック→悪条件が重なると割れるリスクがある
簡単に言えば費用はかかるが、劣化が少なく長く持ちやすいのが自費で使う材料です。
一生持つの?
さすがに一生って言うと言い過ぎかな
口の中の環境はとても劣悪です。冷たいものや熱いものを食べたり飲んだり、固いものを噛んてすごい力が日々かかり続けます。そんな劣悪な環境で普通の銀歯やプラスチックでは劣化するのは目に見えてますね。
歯以外のこともそうだと思いますが
- なるべく劣化の少ない材料を使う
- しっかりメンテナンスを続ける
そうすれば一生ではないにしろ、何もしないよりずっと長持ちさせられると思いませんか?
まとめ
保険と自費の違いを学び、後悔の少ない選択をしよう
今回は保険と自費(主に材料)の良いところと悪いところを説明しました。
どちらでなければいけないと言うことではないよ
保険と自費どちらにもメリットとデメリットはあります。大切なのはこれらの特徴を把握した上で、自分にとっての優先順位が高い方を選ぶということです。
結局先生はどっちがおすすめなの?
結論から言えば自費だね
結局金儲け主義か!そんな声も聞こえてきそうです(笑)直接そんなことを言われたことはないですが、事実そんな考えを持つ方もいるのではないでしょうか。自分も歯医者ではなく患者さんの立場だったら、疑うかもしれません。
ではみなさん、歯医者さんに行ったら聞いてみてください
先生が自分の家族や友達に勧めるなら、保険の材料と自費の材料どちらですか?
よほどの金銭的な理由がない限りは、自費の材料を勧めるかな
先生は自分の口の中に銀歯を入れたいですか?
自分は絶対に嫌です。つまりそういうことです。良いものは良いんです。
しかし現実として、やはり自費は高額になってくるのがネックですよね。最初の方にも言いましたが、保険と自費のメリットとデメリットを知って納得した方を自分で選ぶ。まずはそれが大事だと思います。
ただ個人的には、できるなら良い歯医者でなるべく長持ちする材料を使い、その後も定期的なメンテナンスを続け、長く自分の歯でQOLの高い生活を続けてほしいなと思っています。
そうは言ってもお金がないんだよ
そういう方もいらっしゃいますよね。その場合はとりあえず優先順位の高い治療を先にやり、残りは定期健診でチェックしながらタイミングを見て治療していくような長期的な考えで良いんじゃないかなと思っています。
お金に関しては、自分が自信を持って家族や友人にも勧められるお金の情報を発信している方がいるので、もし良ければ参考にしてください。
自分もこのチャンネルを参考にして、色々行動しているよ
とりあえず今回は保険と自費の違いについて何となくでもいいので、イメージを持っていただけたでしょうか。
今回の内容を知ることによって、少しでもみなさんが歯の治療に関して後悔しない選択ができる役に立てるのであれば嬉しいです。
ではまた!
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