みなさん、歯がしみたことはありますか?
夏に冷たいジュースを飲んだら歯がキーンとしたよ
冬に冷たい空気を吸ったらしみた!
それはもしかしたら知覚過敏かもしれないね
今回の記事を読めば知覚過敏がどのようなものか分かり、適切な対応がしやすくなるでしょう!
知覚過敏とは
冷たいものや熱いもの、甘いもの、歯ブラシが触れた時や風にあたったときなどに生じる一過性の痛みで、虫歯や神経の炎症などの病変がない場合に見られる症状
原因
知覚過敏の原因は色々あります。その前に歯の構造を確認しておきましょう。
歯は何層かに分かれています。ポイントは1番表層のエナメル質は痛みを感じることはなく、その内層にある象牙質に歯ブラシや冷たいもの、熱いものなどが触れるとその刺激が内部の神経に伝達され、痛みを生じます。「象牙質」で痛みを生じるというのがポイントです。
そして通常象牙質はエナメル質に覆われているので、知覚過敏が起きることはありません。
じゃあどういうときに知覚過敏を起こすの?
必ずではないけど、基本は象牙質が剥き出しになったときかな
象牙質には歯髄(神経)につながる無数の穴(象牙細管:ぞうげさいかん)があいているため、象牙質の穴を通して、受けた刺激が神経に伝わり痛みを感じてしまいます。
ではどういうときに象牙質が剥き出しになるのか見ていきましょう!
まず大きく分けると2つです
- エナメル質の摩耗
- 歯茎の後退
エナメル質の摩耗とは
エナメル質は歯の外側、表面を覆う硬い組織です。体の中で一番硬い組織ですが、摩耗することで内側の象牙質が露出してしまうことがあります。
エナメル質摩耗の原因
- 過度の歯磨き・・・歯を強く磨きすぎたり、頻繁に磨きすぎる
- 歯ぎしり・・・歯ぎしりの原因は明確になっていませんが、ストレスや歯並びの乱れ、咬み合わせ不良などが要因と考えられています
- 酸蝕症・・・酸性の飲食物や胃酸が繰り返し触れることで、歯が溶けてしまう病気です。内因性→胃食道逆流症、摂食障害 外因性→酸性度の高い飲食物の過剰摂取
PH5.5以下になると歯が溶けやすくなります。
炭酸飲料を長時間かけて飲むような習慣や、酸っぱい飲み物や食べ物を頻繁にかつ長時間摂取するような習慣があると、歯は簡単に溶けて、内部の象牙質が露出します。
コーラ毎日飲むよ!
好きなものを飲むのはダメではないけど、気をつけないと歯が…
歯茎の後退の原因
- 過度な歯磨き→力を入れ過ぎる。硬い歯ブラシを使う
- 歯周病→悪化すると歯を支えている骨(歯槽骨)が吸収し、それに伴い歯茎も後退していく
- 加齢→これはしょうがないですね
治療法
- 知覚過敏用の歯磨き粉
- 治療薬の塗布・コーティング
- プラスチックをつめる
- マウスピース
- 神経を抜く
- レーザー治療
- 知覚過敏用の歯磨き粉
有名なのは「シュミテクト」でしょうか。硝酸カリウム(カリウムイオン)という薬用成分が露出した象牙質をカバーし、象牙細管へ刺激が伝わらないようにし、使用を続ければ症状の緩和が期待できます。
必ず効くの?
必ずとは限らないね。1回で効く人もいるし、何回か塗っても効かない人もいるよ
治療薬の塗布、コーティング
知覚過敏と診断された場合、この薬を塗る処置が1番メジャーではないでしょうか。
知覚過敏は何かしらの原因で象牙質が露出し刺激が加わりしみるので、露出した象牙質を薬で覆う事によって外部からの刺激を遮断し、症状を抑える効果が期待できます。
どんな薬を塗るの?
代表的なのはフッ化物が配合された薬かな
しかしこれも、効く人は効くし、効かない人は効かないという感じです。またコーティング材はブラッシングにより数ヶ月くらいで効果がなくなってくることが一般的です。
その度に薬を塗らないといけないの?
意外とコーティングが剥がれても、しみなくなっている人が多い気がするよ
歯の再石灰化(簡単に言うと歯の修復)がうまく進めば、薬の効果がなくなったり、コーティング材が擦り減ってなくなってしまっても「歯がしみる」症状は出なくなり、結果、知覚過敏が治ることも期待できます。
歯の付け根が楔状にえぐれて知覚過敏を起こしている場合は、直接えぐれているところにプラスチックを詰めて刺激を遮断することもあります。
マウスピース(ナイトガード)
知覚過敏の大きな要因の1つが「歯ぎしり」です。しかし歯ぎしりの原因は「疲れ・ストレス、生活習慣」などさまざまなことが考えられ、それらを解消すること自体が難しいです。直接歯ぎしりを治すことはできなくでも、マウスピース(ナイトガード)を使うことで歯と歯周組織を保護することができます。
いつ使うの?
基本寝てる間だね。最近ストレスも多いからか、結構作る人が多い気がするよ
神経を抜く
これは最終手段です。神経があるから痛みを感じるので、神経を取ってしまえば痛くはなくなるという理屈ですが、自分は知覚過敏の疑いで神経を抜いたことはほとんどありません。歯にとってみれば神経はあったほうがいいので、ここは慎重に歯医者さんと相談しましょう。
レーザー
自分はやったことがないのと、有効性も見解が分かれるところなので、紹介だけにしておきます。
予防
原因を考えれば自ずと予防法も見えてくるね!
- 歯磨きのときに力を入れ過ぎない(ゴシゴシやらなくても汚れは取れます)
- 固い歯ブラシは使わない
- マウスピース(ナイトガード)を使う
- 歯周病を予防する(日頃の歯磨きやフロス、定期健診など)
まとめ
知覚過敏について学び、適切に対処しよう!
何となく知覚過敏がどういうものか分かったかな?
知覚過敏の主な原因は
- 過度の歯磨き(力の入れすぎに注意)
- 歯ぎしり(マウスピースを使いましょう)
- 酸蝕症(炭酸や酸っぱいものは少し気をつけよう)
- 歯周病(日頃の手入れや定期健診で予防)
- 加齢(これは仕方ない…)
治療法は
- 知覚過敏用の歯磨き粉(シュミテクトなど)
- 治療薬の塗布・コーティング(歯医者で塗ってもらおう)
- プラスチックをつめる
- マウスピース(歯も削らないし、保険で作れるよ)
- 神経を抜く(最終手段)
- レーザー治療
知覚過敏は早めであれば対処もしやすいので、少しでも気になれば早めに歯医者に行って相談しましょう。
ではまた!
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